老人保健施設の在宅復帰率・ベット回転率にどの程度の差があるのですか?

介護老人保健施設(老健)については、2012年度介護報酬改定で、在宅復帰率ベッド回転率の高さを要件に基本報酬(一日当たり)を2つに分ける。より多くの入所者が在宅復帰している老健を評価するのが目的で、要件を満たした施設の報酬は現行に比べて0.7%から4.5%上がる一方、満たさない施設では報酬が1.9%から3.3%下がる。

 高い報酬を算定するためには、▽体制要件▽在宅復帰要件▽ベッド回転率要件▽重度者要件―の4つ満たす必要がある。

1.【要件を満たした施設が算定できる報酬は、

@多床室の「介護保健施設サービス費4」で、

要介護1が819単位(現行報酬は813単位) 0.7%増

要介護2が893単位(862単位)

要介護3が956単位(915単位)

要介護4が1012単位(969単位)

要介護5が1068単位(1022単位)   4.5%増

A従来型個室の「介護保健施設サービス費2」でも、

要介護1の739単位(734単位)〜

要介護5の985単位(943単位)まで、0.7%−4.5%アップする。

2.一方、【要件を満たさない場合の報酬は、

@多床室の「介護保健施設サービス費3」で、

要介護1が786単位(813単位)  ▲3.3%

要介護2が834単位(862単位)

要介護3が897単位(915単位)

要介護4が950単位(969単位)

要介護5が1003単位(1022単位) ▲1.9%

引き下げ率が最も低い要介護5で1.9%減、最も高い要介護1では3.3%減となる。

A従来型個室の「介護保健施設サービス費1」でも、要介護1の710単位(734単位)から要介護5の925単位(943単位)まで、1.9%−3.3%ダウンする。
 

 ただし、要件を満たさない施設でも、在宅復帰率とベッド回転率に関する要件を満たせば、要介護度にかかわらず新設の「在宅復帰・在宅療養支援機能加算」(21単位/日)を算定できる。

 

■重度者対応で加算を新設
 医療ニーズの高い入所者に対応するため、「所定疾患施設療養費」(300単位/日)を新設する。肺炎や尿路感染症、帯状疱疹について、投薬や検査、注射などの処置を行えば、月に1回、連続7日を上限に算定できる。また、認知症の行動・心理症状が悪化し、在宅生活が困難と医師が判断した人を受け入れた場合を評価する「認知症行動・心理症状緊急対応加算」(200単位/日)も新設。入所日から7日を上限に算定できる。


 さらに、老健への入所が見込まれる人の入所前30日以内か入所後7日以内に、担当者が居宅を訪問して施設サービス計画の策定、診療方針の決定を行った場合に算定できる「入所前後訪問指導加算」(460単位/回)や、地域連携診療計画に基づいて医療機関から入所者を受け入れた上で、翌月までに地域連携診療計画管理料を算定する病院に情報提供した場合に算定できる「地域連携診療計画情報提供加算」(300単位/回)も新設する。

 このほか、「ターミナルケア加算」については、現行の死亡日から死亡日以前14日までが315単位/日、死亡日以前15−30日が200単位/日から、死亡日が1650単位/日、死亡前日と前々日が820単位/日、死亡日以前4−30日が160単位/日へと、死亡日近くを高く評価する体系に見直した。また、「短期集中リハビリテーション実施加算」(240単位/日)の算定要件も見直す。(CBニュース)